駐在員管理職のグリーンカード申請
Friday, September 12th, 2008日本から米国に派遣される多国籍企業の役員・管理職は、通常LビザやEビザで赴任する人が主ですが、Lビザ管理職の滞在期間は最長7年までです。7年目以降も米国で就労するには、その後は延長回数に制限のないEビザに変更するか、永住権を申請する選択肢があります。
雇用主のスポンサーによる永住権の申請には5つの優先枠がありますが、多国籍企業の役員・管理職は審査時間が比較的に短い第一優先枠に該当する可能性があります。第一優先枠で永住権を申請する場合、労働局に申請する外国人労働許可申請 (Labor Certification) の過程を省くことができるため、永住権取得までの時間が大幅に短縮されます。つまり、労働局を経ずに直接移民局に外国人労働者移民申請 (Form I-140 Immigration Petition for Alien Worker)と永住権申請 (Form I-485 Application to Register Permanent Residence or to Adjust Status)の申請を行います。
在米駐在の役員・管理職の場合、海外の関連会社で渡米前の3年間のうち1年以上の管理職経験があれば、第一優先枠の“多国籍企業の役員・管理職(International managers and executives)”というカテゴリーで永住権の申請を行うことができます。この多国籍企業の役員・管理職の条件は、Lビザ管理職の条件とほぼ同じである為、Lビザ管理職 (L-1A) として入国した日本人は、第一優先枠で永住権を申請することが可能です。また、Eビザ保持者もこの条件さえ満足すれば第一優先枠での永住権の申請が可能です。
第一優先枠にはそのほかにも (1) Aliens of extraordinary ability (傑出した業績をあげた外国人)や (2) Outstanding professors and researchers (並外れた実績のある大学教授や研究者)というカテゴリーもあります。
Aliens of extraordinary abilityに該当するには、申請者が科学、芸術、教育、ビジネス、スポーツなどの分野で世界的に傑出した業績をあげたことを証明しなければなりません。このカテゴリーは雇用主のスポンサーは必ずしも必要ではありませんので、個人での申請も可能です。ただし、申請者が米国内でこの特定分野で引き続き就労を行うことを証明する必要があります。“Extraordinary ability”を証明するには、申請者がその分野でトップクラスの技能を有していることを証明します。ノーベル賞やアカデミー賞の受賞などはその証拠となるでしょう。このような国際的な賞でなければ、その他の証拠を3つ以上提示しなければなりません。例えば、国際的もしくは全国レベルの賞の受賞、専門団体の会員、研究内容の出版や発表、他の研究者の研究内容の審査、申請者に関する記事、企業や団体内での指導的役割、並外れた報酬、学会もしくは業界への貢献度、あるいはその他申請者の成功などに関する証拠を提示しなければなければなりません。
Outstanding professors and researchersに該当するには、まず申請者の 研究能力や業績が国際的に評価されていること、その研究分野で最低3年間の教職もしくは研究経験があること、さらに 大学での教職、もしくは研究機関や私企業でこれに匹敵する研究職に従事することを証明しなくてはなりません。上記の条件を満たせば、申請者はその研究が如何に卓越しているかを証明するために、さらに証拠を2種類以上提出しなければなりません。例えば、研究業績に対する賞の受賞、専門団体の会員、研究内容の出版や発表、他の研究者の研究文章への引用、他の研究者の研究内容の審査、学会もしくは業界への貢献度などを証明しなければなりません。
それぞれ審査時間は現時点では、およそ12ヶ月ほどかかっていますが、審査時間は頻繁に変更しますので、その都度担当弁護士にお問い合わせください。

