バイリンガルの転職・就職|国際派の転職や帰国就職ならインテレッセ

バイリンガルの転職や就職をサポートするインテレッセ

インテレッセは企業の国際化と現地化をサポートする人事&人材総合サービス会社です。

人材をお探しの企業の皆様はこちら
お問い合わせEnglish

H-1B専門職ビザ

March 1st, 2010

H-1Bの申請受付が4月1日よりはじまります。H-Bとは専門的知識もしくは特殊技能職を有する大卒以上の学位取得者を対象とした短期就労ビザの一種です。H-1Bは年間枠が6万5千人と決められており、これとは別に修士号取得者に対しては2万枠を設けられています。しかしながら、H1Bの申請者数が年間枠を大幅に超えているため、ここ数年間は4月1日受付初日に年間枠を大幅に超える申請があり、申請者は無作為な抽選で選ばれていました。ところが昨年度からの不況で、昨年度は12月まで申請を受け付けていました。今年の申請者数は予測がつかないため、4月1日の申請に間に合うように、早めに準備をしたほうがよいでしょう。

H-1Bの申請条件 H-1Bの申請条件は以下の通りです。(1) 学士号以上の学歴、もしくはそれに相当する実務経験があること、(2) 職務内容が取得学位と一致していること、(3) 職務内容が専門知識または特殊技能を必要とする専門職であること、(4) 雇用先の在米企業がビザのスポンサーとなること、(5) 雇用主がその地域の同職種に支払われる平均給与額もしくは申請企業の同職務に支払われている給与のいずれか高い方を支払うこと。その他にH-1B雇用主の遵守事項としては、H-1B平均賃金遵守に関する書類保管 (Public Access File) および閲覧要請に対する開示義務、H-1B申請にともなう諸費用の支払い、そしてH-1B期限満了前に解雇した場合はH-1B解雇者の帰国費用の支払いなどが義務付けられています。

H-1Bの条件でよく問題になるのが上記2番目の職務内容が取得学位と一致していることです。日本では通常大学での取得学位とは関係なく採用が決定したり、また、自分の専門分野と違った部署に配属されることが多くありますが、米国でH-1Bビザを申請するには、大学の専門分野が職務内容に関連しているかを審査されます。従って、大学の専攻分野と職務内容が一致していない場合は、副専攻科目としてその専門職に関連する教科を数多く履修しているか、もしくは関連職で6年以上の職務経験を有していることを証明する必要があります。また、短大卒の場合は6年以上、高卒の場合は12年以上の職務内容に関連した専門的職務経験があれば、その経験が大学の専門課程に相当することを証明することも可能です。

大学の履修科目で注意すべき点は、希望職種に関連した教科を集中して取得することです。例えば、ファイナンシャル・スペシャリストを目指す学生はファイナンスや会計学など、マーケティング・アナリストマーケティングや経済学など、統計分析家は統計学や数学などと、専門分野に関連する教科を多く履修することが良策だと思われます。

複数企業・転職 H-1Bはスポンサー企業での就労に限定されていることから、転職を希望する場合、新しい雇用先が新たにH-1Bの申請手続きを行わなくてはならなりません。新しいH-1B申請書類を移民局に発送した時点で、新雇用先で働き始めることができます。ただし、米国内にてH-1Bの雇用主変更を申請する場合は、申請書類を移民局に発送した時点で前雇用主との雇用関係が継続していた証拠として直近数ヶ月の給与明細を提出しなければなりません。また、H-1Bはパートタイム申請も可能なため、雇用主が複数いる場合は、それぞれの雇用主がH-1Bを申請することで、同時期に複数の企業で就労することもできます。H-1Bの延長申請や雇用主変更は年間枠の対象にはならないので申請時期に制限はありません。

派遣先雇用形態 H-1Bは雇用代行会社が雇用主となり、H-1Bを申請することは認められていますが、最近の移民局から新たな解釈がでています。つまり、H-1B申請を行った雇用主(派遣元)とは別の会社(派遣先)で仕事をする場合、派遣元会社がH-1B社員の日々の業務に指示を与え、監督していなければならないというものです。したがって、派遣先会社での業務が、派遣元会社が有する専門知識や道具を使って行うものでなければなりません。派遣先の指示に従い、派遣先の知識や道具を使って仕事をする場合、派遣元が業務の監督をしていることにはなりません。例えば、コンピュータースペシャリストが派遣元が開発したソフトや技術を派遣先に納入するのは該当しますが、同じ個人が派遣先の人員を補填するものであってはならないということです。

期限 H-1Bの最長期限は6年で、毎回3年まで申請することができます。H-1Bの6年目以降も引き続き米国で就労するには、申請回数に制限のないEビザに変更するか、もしくは永住権の申請を行う方法があります。H-1Bの有効期間中に永住権(グリーンカード)の申請を開始し、既に1年間が経過していれば、H-1B6年目以降も1年単位で滞在資格の延長申請を行うことができます。また、H-1Bの6年目終了までに移民申請が認可され、永住権申請まで年間枠を待っている人は、永住権申請の順番が回ってくるまで、H-1Bの6年目以降も3年単位で更新することができます。

配偶者 H-1B保持者の配偶者は、同伴家族用のH-4ビザを申請することができるが、EビザやLビザの配偶者のように就労許可証を申請することはできません。しかし、H-4配偶者がH-1Bやその他就労ビザへの変更申請手続きを行うことはできます。

*Copyright reserved. 著作権所有

駐在員ビザ申請の厳密化と人事異動

February 1st, 2010

引き続く不況に対処するため、多くの企業では組織変更を行ったり、それに伴う人事異動や給与体系の見直しを行っているようです。注意すべき点として、米国市民や永住権保持者とは異なり、就労ビザ保持者の異動に関しては、移民法を遵守しているか確認する必要があります。

駐在員は主にLビザやEビザで赴任していますが、Lビザ関連会社間の異動は、移民局に申請しなければなりません。Lブランケット(一括申請)で赴任している場合は、承認通知書に記載された子会社や関連会社への異動で、異動先で同じような管理業務を遂行するのであれば、移民局に報告する必要はありません。しかしながら、職務内容が大幅に変更する場合は、移民局に申請を行わなければなりません。

Eビザ保持者の関連会社間の異動の場合、在日米国大使館もしくは米国領事館で組織変更および雇用主変更の報告を行い、新たにビザを申請します。すぐに日本にもどることができない場合は、とりあえず、米国の移民局に対して、雇用主変更の報告申請を行います。初回Eビザ申請時に複数の子会社や関連会社での勤務についてかかれてあり、異動先で同じような管理業務を遂行するのであれば、変更申請を行わなくても良い場合もありますが、それでも職務内容が大幅に変更する場合は、大使館もしくは移民局に報告を行わなければなりません。

さて、最近では駐在員のELビザ申請でも、専門職(非管理職)の審査が非常に厳しくなっています。職務経験の浅い社員の場合、移民局から追加証拠の要請がくる可能性が非常に高くなっており、この社員がどのような雇用主特有の技術や知識を持っているか、どうやってそのような技術知識を習得したか、またこのような技術知識を持った米国市民や永住権保持者がいないことを、商工会議所や州の雇用斡旋機関等を通じて証明するように要請がくることがあります。ところが実際に商工会議所や州の雇用斡旋機関はそのような情報を持ち合わせていないことが多いため、対策として州の雇用斡旋機関に人材募集広告を出すなどして、米国市民や永住権保持者で適任者がいないことを証明しなければなりません。

このような問題を回避するために、職務経験の浅い駐在員の場合、H1Bビザのほうが適正である場合もあります。H1Bとは主に大卒者を必要とするポジションに適用されるビザで、大学の専攻科目と職務内容が関連していれば、職務経験の有無を問いません。大学の専攻が職務内容と関連していなければ、関連分野で6年間ほどの職務経験があれば、学歴に相当する職務経験という評価を得て、H1Bを申請することができます。ただし、EビザやLビザとは異なり、H1B雇用主には平均賃金遵守の義務が課せられます。労働局は各種ポジションに対して、勤務地毎に平均賃金を定めています。雇用主は労働局が定めた平均賃金もしくは同等のポジションの社員に支払われている賃金のいずれかの高い方をH1B社員に支払う義務があります。したがってH1B社員の人事異動を行う場合、同じ会社内の移動であっても、勤務場所や職務内容に大幅な変更があった場合は、異動先の平均賃金と同職の社員に支払われている賃金を再検討し、労働局に平均賃金と支払う給与額を申請しなおし、移民局に変更申請を提出しなければなりません。

さらに、組織変更などで各部署の名称やポジションタイトル、さらに賃金の統制を図る場合などは、各州の雇用法を遵守しているか確認する必要がありますが、日本人やその他外国人社員がいる場合は、さらに移民法上問題がないか検討する必要もあります。たとえば、ポジションタイトルがH1Bとして認められるタイトルであるか、賃金体系がH1Bの平均賃金をクリアしているかなど、移民法の専門家の意見を求めた方がよいでしょう。

H1B社員をフルタイムで雇用した場合、雇用主の都合で勤務時間を削減したり出勤日を減らしても、H1B社員に対しては申請上のフルタイムの賃金を支払う義務があります。ただし、H1Bはパートタイムの雇用も認められているため、勤務時間を削減する場合は、H-1Bを事前にフルタイムからパートライムに変更申請することで、年間平均賃金ではなく、時給の平均賃金を遵守すればよいことになります。

特に昨年より、移民局によるH1B雇用主への企業訪問調査が頻繁に行われており、雇用主がH1B規定を遵守しているか厳しく調査されています。したがって、H-1B従業員すべての申請書類や平均賃金書類(LCA)を見直し、申請内容と現在の雇用条件に矛盾がないかどうか再確認する必要があります。矛盾が発見された場合は、直ちに修正申請を労働省と移民局に出すか、もしくは雇用条件を申請書に適合させるよう努力する必要があります。

*Copyright reserved. 著作権所有

オバマ政権の医療保険改革法案

January 1st, 2010

米上院は2009年12月24日に医療保険改革法案を民主党の賛成多数で可決しました。しかし、公的保険制度導入や保険コストの財源、また妊娠中絶への保険適用の規制などに関し、上院と下院では見解の相違が未だ解決していません。2010年1月に、最終的に両院の合意を得られる法案がまとまり再可決すれば、オバマ大統領の署名で法律が成立します。この法案により3100万人もの非保険加入者が保険に加入することが予想されます。さらに過去や既存の病状による加入の拒否や、性別や健康状態による保険料の引き上げを禁止する条項ももりこまれています。

新法案では全米に50以上もの保険取引所(Health Insurance Exchange)を設けることにより、企業や個人が保険取引所で提供されている各種保険プランの内容を比較し、もっとも適切なプランに加入できるように選択肢を与えるものです。保険取引所で取り扱われる保険プランは米国保健社会福祉省の基準にそったものでなければなりません。複数の州が共同で保険取引所を運営することもできるほか、一つの保険取引所が複数の州にまたがる保険プランを取り扱うこともできます。

新法案は個人に対して保険加入を義務づけるものです。したがって、2013年以降は、この法律の対象となる個人が連邦政府が定めた基準を満たす保険プランに加入しない場合、ペナルティーが課せられるようになります。例外として、連邦貧困基準を満たしていない人や個人の保険負担額が家計所得の8%を超える(公的扶助控除額があればこれを差し引く)場合、ペナルティーの対象とはなりません。

また、現状では雇用主が団体保険の補償範囲や加入対象者を決めることができますが、新法案では個人が選択した保険プランに対し、雇用主は補助金を提供する責任があると定めています。たとえば、雇用主が従業員の税額控除や自己負担額軽減を妨げるために、連邦政府が定めた最低基準の保険料部分に対して十分な補助金を提供しない場合、ペナルテイーが課せられます。仮に税額控除や自己負担額軽減の対象となる社員が一人しかいない場合でも、ペナルティー額はその月のフルタイム勤務の従業員総数に基づいて算出されてしまいます。

また、フルタイム勤務の従業員に対し、連邦政府が定めた基準を満たす企業団体健康保険への加入の選択を与えない雇用主、もしくは保険加入条件を満たすまで60日以上の待機期間を設けている雇用主には、付加税が課せられます。60日を超えた待機期間に関しては、その対象従業員に対してのみ月額$600のペナルテイーが課せられます。しかしながら、雇用主が有資格者に対して企業団体健康保険に加入する機会を与えない場合は、ペナルティーが倍増することもあります。例えば、一従業員がその他の保険に加入し、かつ税額控除や自己負担額軽減の対象となる場合、雇用主に対するペナルテイー額は、その月のフルタイム勤務の従業員総数に基づいて算出されることになります。

上記ペナルティーは従業員が50人以上いる雇用主に対して適用されます。ただし、2013年度からは、実質的に全収入が建設業収入で、年間総収入額が$250,000以上である企業は、フルタイムの従業員が5人いればペナルティーの対象となります。フルタイムとは平均で最低週30時間勤務するものを指します。

上記の医療保険改革法案以外にも、2009年同12月にはCOBRA保険の政府からの65%の補助金が9ヶ月間から15ヶ月間に延長されました。COBRA保険とは、会社が負担していた保険料を退職者が全額自分で負担することにより、退職後も本人および家族は一定期間は同じ団体用の保険料で維持できるという短期保険継続制度です。景気対策として、政府がCOBRA保険の助成金措置を打ち出しましたが、対象者は200891日から200912月末までにレイオフされた人でした。この法律改正により対象者は20102月末までに延長され、レイオフされた従業員は最長15ヶ月間まで35%の負担で継続加入できることになりました。なお、対象企業はこの法律改正に関するCOBRA関係の通知を再度出す必要があります。

*Copyright reserved. 著作権所有

飲酒運転のビザへの影響

December 1st, 2009

年末も近くなり、忘年会また新年会とアルコールが出回る行事も多くなってきたことと思います。そこで“ついうっかり”ということにならないよう、アルコールとビザの関連について説明いたします。

日本では道端で酔っ払いを目にすることは珍しくはありませんが、アメリカではアルコールに対してかなり厳しい見方をしています。自動販売機でアルコールを販売している日本とは異なり、米国南部の多くの州では日曜日のアルコールの販売を禁止しているばかりか、公共の場で酔っ払っていたり、ふたの開いたビールをもっているだけでも逮捕されるところもあります。レストランでも酔っ払いに対して無制限に酒を提供することはできません。酔っ払いが後に飲酒運転や人身障害などの事故を起こした場合、酔っ払っていると知りつつ酒を提供した者が責任を問われることもあります。

さて、飲酒運転で逮捕された場合、過去の逮捕歴、違法物所持、第3者に対する人身障害、など重度の追加違反行為がない限りは、ほとんどの州では軽犯罪の判決が言い渡されることが多いようです。軽犯罪だと、判決文を全てまっとうすれば、基本的には滞在資格に影響したり、将来のビザ申請を妨げるものではありません。しかし、ビザ申請用紙の質問項目の “これまでに逮捕されたり、有罪判決を受けたことがありますか?”という質問に対して「はい」と回答しなければならないため、ビザ申請書類とともに警察の逮捕記録や裁判所の判決記録を証拠として提出しなければなりません。この質問には日本での逮捕歴も含まれます。さらに米国連邦捜査局への犯罪歴のチェックがはいるため、ビザが発行されるまで1-2ヶ月かかることもあるので、飲酒運転の逮捕歴のある人は時間に余裕をもって旅行日程を立てた方がよいでしょう。さらに、犯罪歴について「はい」と回答した場合、将来ビザウエイバーを使って入国することはできなくなるのでご注意ください。ただし、ビザウエイバーの代わりにB1/B2の短期商用・観光ビザを申請することはできます。

さらに、国務省は2007年6月に在外米国大使館・領事館に対し、過去3年間に飲酒運転の逮捕歴がある人、もしくは過去に2回以上の飲酒運転の逮捕歴がある人、またアルコール依存症だと思われる短期ビザ申請者(B1/B2, F1, J1, H1B, L, Eビザなど)に対しては、大使館指定医師からの健康診断書の取得を要請するように指示をだしました。医師から診断書取得の要請があると、審査がさらに長引くことになります。医師の診断の結果、アルコール依存症による精神障害があり、かつ過去の飲酒経歴から判断して今後第3者の安全もしくは所有物に対して危害を加える可能性があると判断された場合は、ビザが却下されてしまいます

過去3年間に飲酒運転の逮捕歴が一回だけで、精神障害や身体障害がないと判断された場合、前回のビザ申請から新たな飲酒運転による逮捕歴がなければ、通常は次回からのビザ申請時に再度医師の診断書を要求されることはありません。過去に2回以上飲酒運転の逮捕歴がある人、もしくはアルコール依存症だと判断された場合は、次回からのビザ申請時も、診断書の有効期限が切れていれば、毎回新たな診断書を取得するように要求される可能性があります。しかしながら、医師の診断書要請に関しては、未だ強制していない大使館・領事館もあるようです。

グリーンカード保持者は、非移民ビザ申請者のように米国に入国するのに米国大使館でビザを申請する必要はありませんが、入国時に飲酒運転の記録について聞かれることがありますので、毎回入国する際には警察の逮捕記録や裁判所の判決記録を証拠として持参した方がよいでしょう。いずれにしろ、“飲んだら運転しない!”を心がけましょう。

Copyright reserved. 著作権所有

永住権 VS. 市民権

November 1st, 2009

永住権、つまりグリーンカードは10年有効なカードで、10年置きに更新しなければなりません。永住権は永久な滞在資格ではなく、米国に居住する意思をなくなったと判断されれば、没収されることがあります。例えば、日本に帰任になったり、また米国外への海外赴任や海外留学が長期化してしまうと、永住権を維持するのが難しくなってきます。一方、米国市民権保持者は米国を長期不在にしても米国籍を喪失することはありません。以下に永住権と市民権のメリットとディメリットについてみてみましょう。

永住権保持者は米国大使館でビザを申請する必要がないため、日米間の行き来が比較的自由に行えます。学生は州立大学の州内住民用の学費が適用になるため進学コストの節約でき、また、就職活動やアルバイトにも制限がなくなります。米国市民や永住権保持者対象の奨学金やローンの申請も可能になるのも大きなメリットといえるでしょう。しかしながら、永住権保持者には米国の選挙権が与えられません。また、永住権保持者は全世界の所得が米国の課税対象となるので、駐在員は日本でうけとる退職金も米国の課税対象となってしまうので注意が必要です。さらに、永住権保持は引き続き引越しのたびに移民局への住所変更届けを提出しなければなりません。

(住所変更届に関しては次のウエブサイトを参照のこと)

https://egov.uscis.gov/crisgwi/go?action=coa

さらに注意する点としては、永住権を取得した後に米国を1年以上継続して離れると、原則として永住権は失効することです。また、年間の大半を海外で過ごした場合でも、米国に永住の意思なしとみなされ、入国時に永住権を没収される可能性があります。長期不在中も永住権を維持するには、出国前に再入国手続きをとることです。再入国手帳は2年間有効で、延長は可能ですが、米国を離れている期間が長くなればなるほど、米国に永住する意思を証明するのが難しくなるため、5年以上米国を離れていると延長が難しくなります。

一方、市民権保持者にはそのような制限はなく、米国を長期不在にしても、海外の米国大使館や米国領事館を通してバスポートの延長申請をすることができるため、永住権保持者のように再入国手帳の延長のために一旦米国にもどる必要もありません。また、市民権保持者には選挙権が与えられ、連邦政府機関への就職も可能となります。移民局へ住所変更届けを提出する必要もありません。さらに、永住権保持者の配偶者が死去した場合、その遺産相続に多額な税金が課せられることもありますが、市民権保持者は夫婦間の遺産相続税は免税されます。さらに、市民権保持者は直近の家族(配偶者、子供、両親)の永住権をスポンサーすることができるのも大きな利点でしょう。しかしながら、注意すべき点は、日本政府は二重国籍を認めていないため、自らの意思で他国の市民権を取得した場合、原則として日本国籍を失ってしまうことです。日本国籍を喪失すると、日本には外国人として入国することになるので注意が必要です。従って、将来の希望居住地や子供の進学や就職場所も検討しながら、永住権と市民権のどちらが妥当かを判断をした方がよいでしょう。

米国市民権の申請は、米国市民との結婚により永住権を取得した場合は、永住権取得時点から米国内での滞在期間が最低3年経っていれば申請することができます。結婚以外の方法で永住権を取得した場合は、最低5年間必要です。永住権を取得してから海外で過ごした期間は米国滞在日数から差し引かれます。
尚、18歳から26歳の誕生日までの期間に米国市民権や永住権を保持した男性には兵役登録の義務があります。登録を怠った場合、市民権や政府の奨学金・助成金を申請できないことがあります。兵役登録を怠った場合、自分が登録を行わなかった理由書を市民権申請書類と一緒に提出します。事情によっては、兵役登録義務を免除される場合もありますので、登録免除の可能性があるか事前に専門家に相談した方がよいでしょう。

(義務兵役サービスに関する詳細は、次のウエブサイトを参照のことhttp://www.sss.gov/ <http://www.sss.gov/>

Copyright reserved. 著作権所有

帰任に伴う子供の教育事情

October 1st, 2009

日本から派遣される駐在員は一般に数年間勤務後日本に帰国しますが、最近の不況のあおりで事業閉鎖・統合・撤退などが相次ぎ、早めに帰任辞令がでることも多いようです。さて、本社に帰任する本人は元の部署に戻ることができますが、駐在員の子供が日本の授業や受験についていけるかという問題が出てきます。帰国子女枠で編入または受験をするためには、学校によっては海外の日本語学校で在学年数などを決めていることもありますので、帰任時期がかならずしも駐在員子女の帰国子女枠での編入条件を満たしているとは限りません。

子供は一般に9歳くらいまでは言語能力や異文化への適応性に長けており、外国語を比較的容易に取得することができます。したがって、小学生もしくはそれ以下の子供が日本に帰国しても、順応度にさほど問題はないようです。ところが、中学高校の思春期の大半を米国で過ごした場合、授業内容の異なる日本の学校システムにもどるのが難しいこともあります。反面、中学高校の子供をもつ父親が米国に赴任になった場合、日本に比べ子供は米国の教育に比較的容易についていくことができます。これは米国は多民族国家であり、様々な国からの子供をいつでも受け入れる体制ができているからです。もちろん、中には外国人などめったにいない学校地域への駐在となり、環境に適応できずに帰国をせざるを得ない子もいるようですが、大半の都市では問題はないようです。

現実問題として、日系企業は社内で家庭事情についてオープンに話し合うカルチャーを持ち合わせていないことが多いため、お互いに同じ問題をもちながらも、帰任直前まで問題の解決策を見いだせないまま、ひそかに悩んでいる駐在員が多くいることです。実際に筆者に相談がくるのも、帰任辞令が出てからの場合が多く、本社が子供の置かれた立場を理解していないといった状況をよく耳にします。たしかに異国で教育を受けた子供の置かれた環境は、単一民族国家である日本で生まれ育ったものには理解しがたい面があります。それ故に現地事情に詳しい皆様が子供の置かれた環境について本社に説明をしなければ、この問題は一向に解決にせず、新しく赴任する駐在員も引き続き同じ問題はかかえていくことになるでしょう。

最も多いパターンとして、父親の帰任後も日本の帰国子女枠の編入・受験の条件を満たすまで、残り数ヶ月間だけ米国に滞在したい場合と、父親の帰任後も引き続き米国で就学を続けたいという場合があります。父親の帰任と同時に家族も駐在員家族としての滞在資格を失いますので、帰国子女枠での編入まであと数ヶ月という場合は、帰任の時期を数ヶ月延ばしてもらえるか雇用主に相談することをすすめます。

帰任時期を変更してもらえない場合、親としては会社と子供の間に挟まれて、極端な選択を余儀なくされることもあります。中には、父親が不本意にも転職を考えざるを得なくなったり、また、母親がわざわざ受験をして学生ビザを取得し、子供を同伴家族として引き続き学校に通わせる人もいます。ただし、母親の学生ビサ申請の理由が自分の学業目的ではなく、子供の米国での就学目的であると判断されると、ビザ発行を拒否される可能性があります。子供自身が学生ビザを取得することもできますが、小学生と中学生は公立の学校に通うことはできません。高校生は1年間だけ公立校の学生ビザを取得することはできますが、学生一人当たりにかかる学費の支払いを義務付けられます。1年が過ぎたら私立校へ転校しなければなりません。子供が学生ビザに切り替えた場合、母親には家族用のビザはありませんが、ビザウエイバーや観光ビザで米国に入国することは可能です。

学生ビザには就労に関して様々な制限があります。大学生の場合、キャンパス内での就労はみとめられるものの、キャンパス外で就労するにはCurricular Practical Training (CPT) もしくは Optional Practical Training (OPT) という研修・就労許可を申請しなければなりません。いずれも特別な例外を除いては合計1年間までしか使うことができず、専攻分野と一致した職種にしか使えません。また卒業後H1Bなどの就労ビザへ変更申請することができますが、就労ビザの発行枠がなくなれば翌年までは就労ビザを申請できなくなります。したがって、就労ビザが取得できなければ、せっかくの内定も取り消されることになりかねません。このような子供の就労や就職活動の制限を回避する方法として、父親が帰任する前に永住権を申請することもできます。

父親が日本で一年以上管理職で、米国でも管理職である場合、第一優先枠で永住権を申請できる可能性があり、比較的短期間に永住権を取得することができます。仮に第二優先枠で申請したとしても、永住権の申請まで待ち時間がないため、およそ2-3年ほどで永住権の審査が終了します。ただし、第三優先枠で永住権を申請する場合は、永住権申請までの待ち時間が現時点で7年ほどあるので、かなり早めに永住権の申請を始めた方がよいでしょう。永住権を取得すれば、父親の帰任後も家族は引き続き米国に滞在することができます。

永住権を取得するもう一つのメリットとして、大学の学費があげられます。永住権を取得することにより、州内居住者の学費適用の対象となるため、州外の学生、または学生ビザや駐在員など短期就労ビザ保持者に課せられる外国人用の高額な学費を回避することもできます。また、米国市民や永住権保持者対象の奨学金やローンの申請も可能になります。さらに、永住権を取得していれば、子供は就学を行うかたわら、就労行うことも可能になります。ただし、永住権保持者は全世界の所得が米国の課税対象となるので、日本でうけとる退職金も米国の課税対象となります。注意すべき点として、子供が21歳に達した時点で、親の同伴家族として移民申請ができなくなるので、子供の年齢や大学への進学時期などを考慮し、早めに永住権申請準備の計画をたてることが良策だと思われます。

いずれにしろ、駐在員には帰任後の日本での受け入れ先を用意しているように、駐在員の子供に対しても、それぞれの学校の帰国子女の受け入れ条件など考慮し、日本の教育システムに柔軟に適応できるように配慮するようご検討いただきたく思います。また、本人の希望により、子供だけ米国での引き続き就学できるような選択肢も設けることにより、駐在員の精神的負担を少しでも軽減することができるでしょう。如何に優秀な企業戦士とはいえど、“はい、お父さん!”とビールを注いでくれる愛娘の将来がかかっていれば、親としてはなんとも難しい立場にたたされるのは、全世界共通の情理といえるのではないでしょうか。

Copyright reserved. 著作権所有

H-1B・L-1詐欺の取締りー企業突然訪問

September 1st, 2009

昨年度より移民関税執行局 ICE = Immigration and Customs Enforcement による不法移民の取り締まりが強化されており、企業訪問・調査などで大量の不法移民が逮捕され、国外退去処分となっている。最近ではさらに、不法移民のみならず、短期就労ビザ保持者に対しても取り締まりが強化されている。対象となっているのは、詐欺防止費用の支払いを義務づけられているH-1BL-1ビザの社員を雇用している企業である。この調査は昨年度移民局が行ったH1B詐欺レポートの調査結果によるもので、調査対象となった企業の20.7% H-1B法律違反と判断された。最近の大掛かりな調査は、この違反率を下げる目的である。

訪問・調査の対象となる企業は無作為に選ばれているとの報告ではあるが、詐欺の傾向が多い企業として、従業員25名以下の企業、売り上げ$10ミリオン以下の企業、創業10年未満の企業などがあげられている。職種では会計、人事、ビジネスアナリスト、セールス、広報関連職、さらに修士号を必要とする職よりも学士号を必要とする職種に比較的詐欺が多いとみられている。

訪問の形態として、移民局は雇用主に事前の通知なしに、外部の調査機関を通して企業訪問を行い、会社の代表者とH-1B社員に対して基本的な質問を行っている。質問の内容として、事業内容、事業所の数、総社員数、H-1Bの社員数、H-1B社員のポジションタイトル・職務内容・学歴・給与額・勤務時間などがあげられる。給与明細、W-2H1B申請書類の提示をもとめられることもある。

調査内容としては、勤務地、ポジションタイトル、職務内容、学歴が申請内容と一致しているか、平均賃金を遵守しているか、さらに申請費用を雇用主が負担しているかなどである。移民法上では移民局への申請費用のうち、詐欺防止費用の$500ACWIA追加申請費用の$1,500 (社員25名以下の場合は$750) は雇用主負担と義務付けられている。労働局はさらにH-1Bの基本申請費用の $320 と弁護士費用もすべてビジネス経費として、雇用主の負担としている。その上、社員に負担させた額を年間給与から差し引いた額が平均賃金より下回ると、平均賃金の違反になるとみなしている。違反がみつかれば、調査団体は更なる調査のために移民関税執行局に報告するか、もしくは平均賃金違反などの場合は労働局から再度調査が入る可能性もある。

このような企業訪問は比較的新しい現象であるため、移民局の動きを引き続き見守る必要があると同時に、雇用主はいつでも必要な情報を提供できるように、社内で保管を義務づけられているH-1BPublic Access File LCA情報)に平均賃金や給与情報、さらにLabor Condition Application (LCA)H-1Bポジション情報の掲示確認書が保管されているかを再確認し、その他コンプライアンス(法律遵守)に漏れがないか、十分に確認する必要がある。

実際にこのような召喚状や捜査状をもたない、事前予告なしの企業訪問に対して、雇用主が協力する法律上の義務はないが、調査員を目の前に質問に答えなければ、何か隠し立てしているのではないかと疑われる可能性もあることから、協力するほうが無難であるかもしれない。担当者が出社するまで半時間から一時間ほどまってもらうくらいはよいかもしれないが、その場の状況に応じて臨機応変に対応することが大切である。ただし、分からない質問にむやみに答えないほうが無難であろう。状況や内容が分かる人に答えてもらうのが良策である。また、すぐに担当弁護士に連絡を取ることをすすめる。もちろん、調査員の身元を必ず確認し、担当者名と連絡先は控えておくことも忘れないように注意すること。

Eビザ審査の厳格化

Eビザに関しては、詐欺防止費用の支払いがないためか、今のところ調査の対象にはなっていないようである。しかしながら、Eビザの審査は米国移民局で申請する場合も、日本の米国大使館で申請する場合も、いずれも大変厳しくなっている。特に非管理職の職種 (Essential Skills/Knowledge positions) に対して、審査が大変厳しくなっている。この不況のせいか、単なる審査の厳密化なのか、昨年度からは、非管理職の職種の申請に対し、移民局はかなりの追加証拠の要請書を発行しはじめている。最近の追加証拠の要請の特徴として、本人の技術の特殊性や雇用主にとって必要不可欠な技術であることの証明を要請する以外にも、必ずといってよいほど、同じような技術を持ちあわせた人材(米国市民や永住権保持者)をアメリカでは採用できないことを商工会議所や州の雇用斡旋機関等を通じて証明するように要求している。日本語ができるだけでは不十分としており、米国にいる技術通訳や翻訳者では業務がこなせないことを証明しなければならない。管理職の申請であっても、小規模な企業や専門的技術や知識を持った部下がいない場合は、組織の中で如何に重要な機能を管理監督しているかを詳しく説明しなければならない。

以上、日系企業がよく使うビザ種類はいずれも審査が厳しくなっているため、申請書類には十分な配慮を配ると同時に、申請後の監査にそなえて、企業内にて必要な書類を完備保管しているか、確認することが重要であろう。

Copyright reserved. 著作権所有

永住権の申請 ー家族による申請

August 1st, 2009

さて、永住権申請には雇用主による申請、個人での申請、家族による申請、抽選による申請などがありますが、今回は結婚に基づく永住権申請について紹介します。結婚による永住権の申請には主に米国市民との結婚によるもの、もしくは永住権保持者との結婚によるものがあります。

米国内で米国市民との結婚による永住権の申請を行うには、外国人家族用移民申請書 (Form I-130 Immigrant Petition) と永住権申請書 (Form I-485 Application to Register Permanent Residence or to Adjust Status) を同時に移民局に提出します。審査期間は通常約1年程要しています。永住権の申請時点で、米国人配偶者と外国人配偶者の結婚暦が2年未満であった場合、偽装結婚ではないことを証明するために、最初に2年間の条件付の永住権が発行されます。この条件付永住権の有効期限が切れる前の90日間に永住権の条件を取除く申請 (Form I-751 Petition to Remove Condition on Residence) を提出することにより、10年間有効な永住権を申請することができます。この時に、条件付永住権を発行されてから、引き続き有効な結婚関係を保っていた証拠資料を提出します。申請者によっては、2回目のインタビューを要請される場合もあります。もしこの間に離婚が成立した場合、通常は永住権の更新はできなくなりますが、例外としてWaiverを申請できる場合もあります。Waiverを申請できる主な証拠理由として、本国へ帰国すれば極度な苦境に陥ること、結婚当初は善意の婚姻であったこと、あるいは配偶者の暴力や残虐行為の被害者であること、などがあげられます。それぞれの理由の証拠資料が必要となりますので、専門家に相談するのがよいでしょう。

永住権の申請中に米国外に旅行する場合、移民の意思を表明してもよいH-1BLビザで米国を出入りするか、もしくは永住権申請と同時に旅行許可証(Advance Parole)を申請し、この許可証をもって米国を出入りすることができます。ただし、米国滞在歴に違反があった場合は、その理由によっては入国を拒否される可能性もありますので、旅行許可証が認可されていても必ずしもつかえるわけではありません。また、永住権申請と同時に就労許可証を申請できますので、この許可証でソーシャル・セキュリティー・ナンバーを申請し、永住権が認可されるまで就労を行うことができます。

永住権保持者との結婚は米国市民との結婚とは異なり、年間発行枠が設けられているため、すぐに永住権の申請を行うことはできません。まず、永住権配偶者が非永住権配偶者のために外国人家族用移民申請 (Form I-130 Immigrant Petition)行い、年間発行枠の順番がまわってくるのを待って本人が永住権の申請を行います。永住権申請までの待ち時間は現時点においておよそ5年ほどありますが、この待ち時間は随時変わっていますが、国務省が毎月発表しているVisa Bulletinhttp://travel.state.gov/visa/frvi/bulletin/bulletin_1360.html)で待ち時間をチェックすることができます。

永住権保持者との結婚の場合は、外国人家族用移民申請書を提出した後、永住権を申請するまでの間は、旅行許可証(Advance Parole)も就労許可証も申請できません。従って、この間に非永住権配偶者が米国外への旅行や米国内での就労を希望する場合は、移民の意思を表明してもよいH-1BLビザなどの滞在資格を維持していれば、H-1BLビザで米国内での就労、海外旅行を行うことができます。なお、現在議会に移民法改正案が提出されていますので、永住権保持者の配偶者が、米国市民の配偶者同様の待遇を与えられるかどうか、議会の今後の動きを見守る必要があります。

 Copyright reserved. 著作権所有

国際企業管理職の永住権申請

July 1st, 2009

日本から米国に派遣される多国籍企業の役員・管理職は、主にLビザやEビザで赴任しますが、Eビザには延長回数に制限がないのに比べ、Lビザ管理職の滞在期間は最長7年までです。7年目以降も米国で就労するには、Eビザに変更するか、永住権を申請する方法があります。

雇用主スポンサーによる永住権の申請には5つの優先枠がありますが、多国籍企業の役員・管理職は審査時間が比較的に短い第一優先枠に該当する可能性があります。第一優先枠で永住権を申請する場合、労働局に申請する外国人労働許可申請 (Labor Certification) の過程を省くことができるため、永住権取得までの時間が大幅に短縮されます。つまり、労働局を経ずに直接移民局に外国人労働者移民申請 (Form I-140 Immigration Petition for Alien Worker)と永住権申請 (Form I-485 Application to Register Permanent Residence or to Adjust Status)の申請を行います。

米国駐在の役員・管理職の場合、海外の関連会社で渡米前の3年間のうち1年以上の海外の関連会社で勤務経験があり、管理職として渡米しているのであれば、第一優先枠の多国籍企業の役員・管理職(International Managers and Executivesというカテゴリーで永住権の申請を行うことが可能です。しかしながら、この多国籍企業の役員・管理職の条件を、Lビザ管理職 (L-1A) の条件よりさらに厳しくみる審査官もいますので、米国でL-1A管理職として勤務していても、必ずしも第一優先枠の多国籍企業の役員・管理職として認められるわけではありません。たとえば、会社規模が小さい、監督する部下が少ない、または技術的業務内容が比較的に多い場合など、第一優先枠の管理職とは見なされにくい場合もあります。

駐在員が永住権を申請するメリットとしては、本人に帰国・転勤命令がでても、子供が引き続き米国で学校に通える、大学学費の減免、各種奨学金やローンの申請、就学中のバイトなどがあげられます。特にここ数年間は大卒用のH1B就労ビザ枠が大幅に不足しており、さらに近年の不況に伴い各種就労ビザの審査が大変厳しくなっているため、内定をもらっても就労ビザが取得できないという事態が多発しています。このような中でビザにとらわれない就職活動ができるというのは、大きな利点といえるでしょう。注意点としては、子供が21歳に達した時点で、親の同伴家族として移民申請ができなくなるので、子供の年齢や大学への進学時期などを考慮し、早めに永住権申請準備の計画をたてることが良策だと思われます。

永住権取得に伴うディメリットとしては、全世界の所得が課税対象となるため日本の退職金も課税対象となる、米国に収入がなくなってもタックスリターンを提出する義務があること、などがあげられます。また、米国を継続して1年以上離れていると永住権は失効してしまいます。また、1年の半分以上を米国外で過ごした場合も米国に永住の意思なしとみなされ、入国時にグリーンカードを没収されることもあるので注意が必要です。したがって、米国を不在中も永住権を維持したい場合は、出国前に再入国手続きを行う方法もありますが、個々の事情に関しては弁護士の意見を求めたほうがよいでしょう。

第一優先枠にはそのほかにも(1) Aliens of extraordinary ability (傑出した業績をあげた外国人)や(2) Outstanding professors and researchers (並外れた実績のある大学教授や研究者)というカテゴリーもあります。

Aliens of extraordinary abilityに該当するには、申請者が科学、芸術、教育、ビジネス、スポーツなどの分野で世界的に傑出した業績をあげたことを証明しなければなりません。このカテゴリーは雇用主のスポンサーは必ずしも必要ではありませんので、個人での申請も可能です。ただし、申請者が米国内でこの特定分野で引き続き就労を行うことを証明する必要があります。“Extraordinary ability”を証明するには、申請者がその分野でトップクラスの技能を有していることを証明します。ノーベル賞やアカデミー賞の受賞などはその証拠となるでしょう。このような国際的な賞でなければ、その他の証拠を3つ以上提示しなければなりません。例えば、国際的もしくは全国レベルの賞の受賞、専門団体の会員、研究内容の出版や発表、他の研究者の研究内容の審査、申請者に関する記事、企業や団体内での指導的役割、並外れた報酬、学会もしくは業界への貢献度、あるいはその他申請者の成功などに関する証拠を提示しなければなければなりません。

Outstanding professors and researchersに該当するには、まず申請者の 研究能力や業績が国際的に評価されていること、その研究分野で最低3年間の教職もしくは研究経験があること、さらに大学での教職、もしくは研究機関や私企業でこれに匹敵する研究職に従事することを証明しなくてはなりません。上記の条件を満たせば、申請者はその研究が如何に卓越しているかを証明するために、さらに2種類以上の証拠を提出しなければなりません。例えば、研究業績に対する賞の受賞、専門団体の会員、研究内容の出版や発表、他の研究者の研究文章への引用、他の研究者の研究内容の審査、学会もしくは業界への貢献度などを証明しなければなりません。

それぞれ審査時間は現時点では、およそ412ヶ月ほどかかっていますが、審査時間は頻繁に変更するので、その都度審査時間を確認した方がよいでしょう。また、移民局は2009629日から雇用主による移民申請書類のプレミアムプロセシング(特急審査)を再開する旨を発表しました。これに伴い、第一優先枠ではAliens of extraordinary abilityOutstanding professors and researchers のカテゴリーで申請する人は、プレミアム料金の$1,000を支払えば、審査を15日以内に終了することができるようになりました。しかしながら、第一優先枠の多国籍企業の役員・管理職は、プレミアムプロセシングの対象からははずされています。

 Copyright reserved. 著作権所有

雇用による永住権の申請

June 1st, 2009

雇用主スポンサーによる永住権の申請過程は (1) 外国人労働許可の申請;(2) 外国人労働者移民申請;(3) 永住権申請の三段階に分かれます。

(1) 外国人労働許可の申請 (Labor Certification Application)

まず最初に、雇用主が労働局に対して外国人労働許可申請の申請を行いますが、雇用主は求人広告を掲載した結果、米国市民や永住権保持者で最低資格条件を満たす人材がいなかったことを証明しなくてはなりません。この証拠として雇用主の勤務場所に10日間の内部求人広告掲示、地元の政府機関に30日間の求人広告掲示を行うほか、地元で有力な新聞の日曜版に2回求人広告を載せます。さらに、“professional”な職種に該当すれば、この他にもジョブフェア;雇用主のウエブサイト;インターネットを使った求人広告 ;キャンパスでの求人活動;専門雑誌や業界新聞広告 ;就職斡旋会社 ;報酬付社員紹介制度 ;大学の就職課 ;ローカル新聞もしくはエスニック新聞 ;ラジオやテレビ広告、の中から3つの広告媒体を選び求人広告を載せる必要があります。すべての広告義務を果たし、米国市民や永住権保持者で該当者がいなかったら、オンラインにて外国人労働許可申請書を提出します。

しかしながら、2008年度後半から審査時間が大幅に遅れており、従来予定されていた45~60日の審査時間が今では9ヶ月まで長引いています。また、監査に回された書類は19-20ヶ月ほどかかっているようです。したがって、それぞれの滞在資格の有効期限には余裕をもって申請することが大切です。

 (2) 外国人労働者移民申請 (I-140 Immigrant Petition for Alien Worker)

外国人労働許可申請が承認されたら、雇用主は次に外国人労働者移民申請書を移民局に提出します。この審査期間は、申請枠や申請場所によってかなりの差がありますが、現時点において約4~20ヶ月年程要しています。外国人労働者移民申請には次にあげる5つの優先順位があり、それぞれ申請の待ち時間がことなります。

第一優先枠(EB-1)-科学、芸術、教育、ビジネス、スポーツなどの分野で世界的に傑出した業績をあげた外国人、傑出した大学教授や研究者多国籍企業の役員・管理職

第二優先枠(EB-2)―科学、教育、ビジネス分野で優れた能力をもつ外国人、大学院卒業以上の学位保持者

第三優先枠(EB-3)-第二優先枠に該当しない大学学士以上の学位保持者、熟練・非熟練労働者

第四優先枠(EB-4)-宗教活動従事者

第五優先枠(EB-5)-投資家

申請者が第一優先枠に該当すれば、第一段階の外国人労働許可申請の申請過程を省くことができるため、永住権取得までの時間を大幅に短縮することができます。LやEビザ保持者で海外の関連会社で1年以上の管理職経験があれば、第一優先枠の“多国籍企業の役員・管理職”という項目に該当する可能性があります。駐在員の家族も一緒に永住権を申請できるので、子供のいる家庭では、大学の学費減免、奨学金の申請、就労の自由、などといったメリットがある反面、父親にとっては日本での退職金も米国の税金の対象になるといったディメリットもあります。子供は21歳をすぎると、親の同伴家族として永住権の申請はできなくなるので、時間には余裕をもって申請したほうがよいでしょう。子供が21歳になると、親の同伴家族としてEやLビザも維持できなくなるため、その場合、子供だけ学生ビザ、もしくはその他のビザ滞在資格に変更することになります。

(3) 永住権申請

(I-485 Application to Register Permanent Residence or Adjust Status)

外国人労働許可申請と外国人労働者移民申請が完了したら、最後に申請者本人が永住権の申請を行います。ただし、それぞれの優先枠には年間枠が割り当てられており、第3優先枠は2009年5月時点では枠がありませんが、10月から新年度の枠が割り当てられます。通常は3年から5年間ほどの待ち時間があります。第1と第2優先枠には、日本国籍保有者には2009年5月時点では待ち時間がありませんので、上記の外国人労働者移民申請と一緒に永住権の申請も提出することができます。永住権の審査時間は、現時点で20ヶ月程要しています。

永住権申請中の海外旅行に関しては、移民の意思を表明してもよいH-1BやLビザ保持者は、永住権申請中もH-1BやLビザで米国を出入国することができます。移民の意思を表明してはいけないB1/B2、F-1、J-1やEビザ保持者は、これらのビザでの米国への入国は拒否される可能性があります。この場合、永住権申請と同時に旅行許可証(Advance Parole)を申請すれば、永住権申請中も米国に出入りすることができます。ただし、この旅行許可証で入国すると、入国時にI-94上の滞在資格が“Parolee”となるため、今までの滞在資格を失うことになります。また個人の情況によってその他さまざまな注意事項があるため、担当弁護士に相談しながら、申請を進めていった方が無難でしょう。

また、永住権申請中に就労を希望する場合は、永住権申請と同時に就労許可証を申請することができます。現在の就労ビザの滞在資格がきれても、この就労許可証で引き続き就労することができます。配偶者も就労許可証を申請し、就労することができます。尚、就労許可証の使用に関しても、個人の情況によってその他さまざまな注意事項があるので、担当弁護士に相談しながら、申請を進めていった方が無難でしょう。旅行許可証、就労許可証ともに有効期限が切れる3-4ヶ月前には延長申請を提出することが望ましいでしょう。

 Copyright reserved. 著作権所有

転職・就職のオンライン面接インテレッセ社長の無駄口トーク
人材をお探しの企業の方はこちらへアクセスください
バイリンガルの転職・就職や国際派の転職や帰国就職のインテレッセ
オンラインサービスお仕事検索インテレッセについて就職便利帳知っトク地域情報サイトマップ