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企業研修ビザ

Friday, May 1st, 2009

日本から米国の関連会社に社員を派遣する場合、EビザやLビザが主に使われます。ELも役員・管理職もしくは特殊知識技能保持者に使われるビザです。ところが、入社後間もない社員を派遣する場合は、これらビザが該当しない場合があります。もちろん、日本や米国外での関連会社での経験が1年なければLビザは申請できません。また、職務経験が浅ければEビザの条件である雇用主に特有な特殊知識技能を保有しているとはみなされない場合があります。職務経験がなくても、大学の専攻と職務内容が一致していればH-1Bを申請することができます。ただし、H-1Bの就労開始時期は早くて同年の10月以降なので、すぐに就労を始めることはできません。またH-1Bには年間枠がきめられていますので、その年の枠を達成してしまったら、翌年の申請までまたなければなりません。このような場合、研修ビザが考えられます。職務経験の浅い社員を米国の関連会社に派遣してトレーニングを受けさせる目的であれば、研修ビザが妥当だといえるでしょう。以下に研修ビザとして使われるJ-1H-3B-1ビザについて説明します。

研修ビザにはJ-1H-3の2種類ありますが、いずれも企業内研修を通じて自国では得られないような技術を米国で学ぶことにより、研修終了後は自国に帰り、その知識や経験を生かすことを目的としています。これらはいずれも“移民の意志”を表すことが認められないビザであるため、研修後は本国へ帰る意志があることを証明する必要があります。

 

J-1企業研修

2007年7月の規定変更により、J-1企業研修はインターン・プログラムとトレーニング・プログラムの2種類に分けられました。インターン・プログラムは大学や短大などの学生、もしくは卒業後1年以内の者が対象で、最長12ヵ月までその専門分野で研修を行うことができます。一方、トレーニング・プログラムはアメリカ以外の国の大学や短大などを卒業した者が対象で、1年以上の関連職務経験が必要とされ、最長18ヵ月まで研修を行うことができます。その他の人は、米国以外の国で最低5年間の関連職務経験があることが条件です。旅行・サービス業界での研修は最長12ヵ月です。この規定変更により、初めてJ-1研修を申請する企業は、J-1スポンサーから研修実施場所の現場視察を受けることを義務付けられました。ただし、社員が25名以上、もしくは年収が$3ミリオン以上ある企業は、この視察義務を免除されます。

 

J-1企業研修プログラムは (1) そのような研修が本国では受けられないこと、(2) 研修で身につけた知識や技術が本国で役に立つこと、(3) 研修終了後は本国に帰る意思があること、そして(4)研修を受けるために必要な英語力を備えていることを証明しなければなりません。J-1企業研修は、研修や技術の向上が主目的であるため、正規従業員のように働くことはできません。

 

申請方法は、まずはJ-1プログラム団体として認可された交換プログラム機関にJ-1プログラム申請書類を提出し、研修内容を国務省指定のフォームDS-7002に要約し提出します。申請書類および研修内容が認可されると、J-1プログラム団体はJビザ資格証書であるDS-2019(Certificate of Eligibility for Exchange Visitor Status)を発行します。申請者は日本もしくは米国外の米国大使館・領事館に面接予約をとり、DS-2019とビザ申請書類を提出し、J-1ビザの申請を行います。J-1ビザが発行されたら、研修開始30日前から米国に入国することができます。入国後、J-1スポンサーに報告を行うと、J-1スポンサーは研修開始の旨をSEVISシステムに入力します。そこで初めてJ-1の滞在資格が確定されます。J-1スポンサーへの報告を怠るとJ-1の滞在資格が抹消されますので注意が必要です。

 

§       2年間の本国滞在要求

J-1申請者の出身国・最終居住国や研修内容によっては、研修終了後は習得した知識や経験を生かすために2年間は本国もしくは最終居住国に帰らなければならないという規定があります。この2年間の滞在条件を満たさなければ、その後Hビザ、Lビザ、Kビザや移民ビザは発給されません。例外として、外交官や政府職員ビザ申請への影響はありません。幸い、日本国籍保有者にこの規定があてはまることはめったにありません。

この2年間の本国滞在要求の免除を申請することも可能ですが、米国政府や海外の政府機関の出資による研修プログラムの場合は、免除を申請する理由は限られてきます。有効な免除理由として次のものがあげられます。(1)本国政府政府から“No Objection Letter”を発行してもらう;(2)米国の政府研究機関かにJ-1 Waiverのスポンサーになってもらう;(3)自国政府からの迫害の可能性があることを証明する;(4)自国への帰国が申請者の配偶者もしくは子供(米国市民もしくは永住権保持者)に多大な困難をもたらすことを証明する;(5)医師が不足している医療施設にスポンサーになってもらう。

§       配偶者

J-1研修生の配偶者および21歳未満の子どもは家族用のJ-2ビザを取得することができます。また、J-2配偶者はJ-1スポンサーの許可があれば、移民局に就労許可証を申請し、働くことはできますが、配偶者の収入がJ-1研修生の生活を援助するものであってはいけません。

H-3企業研修

職務経験者を対象とするJ-1に対し、H-3は未経験者を対象としています。したがって関連分野での経験や学歴や知識がある人、もしくはF-1学生のOPTトレーニングの延長だと判断された場合は、H-3は認められません。また、H-3企業研修は、教室内での講習に重点をおいているため、オン・ザ・ジョブ・トレーニングは必要最小限にとどめる必要があります。また、J-1同様、H-3研修は正規従業員にとってかわるような生産的な業務(”Productive work”)に携ることはできません。H-3研修の最長期間は2年間ですが、2年間を使いきってしまうと国外に6ヶ月間滞在しなければ再度H-1BやLビザで米国に入国することができなくなります。H-3の配偶者(H-4)は就労許可証を申請することはできませんが、その他の就労ビザへ滞在資格を変更することはできます。

申請方法は、申請書類と研修プランを添付資料と共に米国移民局に提出します。米国内に他のビザ資格で滞在している人は、米国内で滞在資格の変更手続きを行うことができます。海外にいる方は、移民局からの認可通知書をもって海外の米国大使館でビザの申請を行い、米国に入国します。申請方法については個人の事情によって異なりますので、事前に専門家の意見を求めることが大切です。

B-1 短期商用ビザ

短期間の研修であればJ-1H-3のかわりにB-1短期商用ビザを申請することも可能です。B-1ビザで研修を行う場合は、研修中も日本もしくは米国外の企業での雇用関係が続いていること、報酬は米国外の企業から支払われることが条件ですまた、修理技術者など米国顧客に販売した機械・機器の設営、運営、修理のために米国人の研修を行う場合もB-1ビザを申請が可能です。ただし、報酬は日本の企業から支払われ、研修が行われることが売買契約書に明記されていることが条件です。

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