永住権 VS. 市民権
永住権、つまりグリーンカードは10年有効なカードで、10年置きに更新しなければなりません。永住権は永久な滞在資格ではなく、米国に居住する意思をなくなったと判断されれば、没収されることがあります。例えば、日本に帰任になったり、また米国外への海外赴任や海外留学が長期化してしまうと、永住権を維持するのが難しくなってきます。一方、米国市民権保持者は米国を長期不在にしても米国籍を喪失することはありません。以下に永住権と市民権のメリットとディメリットについてみてみましょう。
永住権保持者は米国大使館でビザを申請する必要がないため、日米間の行き来が比較的自由に行えます。学生は州立大学の州内住民用の学費が適用になるため進学コストの節約でき、また、就職活動やアルバイトにも制限がなくなります。米国市民や永住権保持者対象の奨学金やローンの申請も可能になるのも大きなメリットといえるでしょう。しかしながら、永住権保持者には米国の選挙権が与えられません。また、永住権保持者は全世界の所得が米国の課税対象となるので、駐在員は日本でうけとる退職金も米国の課税対象となってしまうので注意が必要です。さらに、永住権保持は引き続き引越しのたびに移民局への住所変更届けを提出しなければなりません。
(住所変更届に関しては次のウエブサイトを参照のこと)
https://egov.uscis.gov/crisgwi/go?action=coa
さらに注意する点としては、永住権を取得した後に米国を1年以上継続して離れると、原則として永住権は失効することです。また、年間の大半を海外で過ごした場合でも、米国に永住の意思なしとみなされ、入国時に永住権を没収される可能性があります。長期不在中も永住権を維持するには、出国前に再入国手続きをとることです。再入国手帳は2年間有効で、延長は可能ですが、米国を離れている期間が長くなればなるほど、米国に永住する意思を証明するのが難しくなるため、5年以上米国を離れていると延長が難しくなります。
一方、市民権保持者にはそのような制限はなく、米国を長期不在にしても、海外の米国大使館や米国領事館を通してバスポートの延長申請をすることができるため、永住権保持者のように再入国手帳の延長のために一旦米国にもどる必要もありません。また、市民権保持者には選挙権が与えられ、連邦政府機関への就職も可能となります。移民局へ住所変更届けを提出する必要もありません。さらに、永住権保持者の配偶者が死去した場合、その遺産相続に多額な税金が課せられることもありますが、市民権保持者は夫婦間の遺産相続税は免税されます。さらに、市民権保持者は直近の家族(配偶者、子供、両親)の永住権をスポンサーすることができるのも大きな利点でしょう。しかしながら、注意すべき点は、日本政府は二重国籍を認めていないため、自らの意思で他国の市民権を取得した場合、原則として日本国籍を失ってしまうことです。日本国籍を喪失すると、日本には外国人として入国することになるので注意が必要です。従って、将来の希望居住地や子供の進学や就職場所も検討しながら、永住権と市民権のどちらが妥当かを判断をした方がよいでしょう。
米国市民権の申請は、米国市民との結婚により永住権を取得した場合は、永住権取得時点から米国内での滞在期間が最低3年経っていれば申請することができます。結婚以外の方法で永住権を取得した場合は、最低5年間必要です。永住権を取得してから海外で過ごした期間は米国滞在日数から差し引かれます。
尚、18歳から26歳の誕生日までの期間に米国市民権や永住権を保持した男性には兵役登録の義務があります。登録を怠った場合、市民権や政府の奨学金・助成金を申請できないことがあります。兵役登録を怠った場合、自分が登録を行わなかった理由書を市民権申請書類と一緒に提出します。事情によっては、兵役登録義務を免除される場合もありますので、登録免除の可能性があるか事前に専門家に相談した方がよいでしょう。
(義務兵役サービスに関する詳細は、次のウエブサイトを参照のことhttp://www.sss.gov/ <http://www.sss.gov/> )
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