4月1日にH-1Bの申請受付が始まりましたが、新卒者の場合、H-1Bの雇用日が始まるまでの間は、通常プラクティカル・トレーニングという研修資格で就労をしています。プラクティカル・トレーニングにはCurricular Practical Training (“CPT”) とOptional Practical Training (“OPT”) の2種類がありますが、これらは学位取得を目的とする学校にフルタイムで9ヶ月以上在籍した学生が申請できる就労許可です。
CPTとは、就労内容が大学での授業の一環として見なされる場合に与えられる就労許可です。従って、その就労内容が学位取得のためのコースワークとして必修である場合、またWork/study program, internship, cooperative educationなどがこれに該当します。CPTで就労するには、就労を始める前に学校のDesignated School Official (“DSO”) の許可を得る必要があるので、事前に学校のインターナショナル・アドバイザーに相談することが重要です。DSOは、通常インターナショナル・アドバイザーが兼任しています。CPTはパートタイムでもフルタイムでも申請できます。
OPTとは、学生が自分の専攻分野と同じ分野で実践的経験を積むことを目的に与えられる就労許可証です。OPT を利用すると一回に複数企業に勤めることもできますが、勤め先が変わる都度に学校のインターナショナル・オフィスに報告しなければなりません。卒業前の90日前から卒業後の60日までの間にOPTを申請することができます。最長期間は12ヶ月で、卒業前に短期間申請することもできます。例えば、OPTは学期中は週20時間まで、夏休み・冬休みなどの休暇中および卒業後は週40時間まで申請することができます。OPTは学位毎に申請することができるので、学士レベルで申請した後、修士号、博士号を取得する度に新規にOPTを申請することができます。尚、CPTをフルタイムで12ヶ月間以上利用した場合、OPTの申請資格を失うので注意が必要です。
卒業後も引き続き米国に滞在することを希望する場合は、OPT期間12ヶ月に60日の猶予期間(グレイスピリオド)を合わせた14ヶ月以内に、F-1滞在資格(I-20)を延長する、もしくは就労ビザなどに滞在資格を変更することができます。日本人が利用する主な就労ビザにはH-1Bビザ(専門職)が挙げられます。
さて、OPTの有効期限が切れる前にH-1Bを申請したけれども、H-1Bの開始日前にOPTの有効期限がきれた場合、本来ならば就労資格がなくなってしまいます。そのギャップを埋める措置として、OPT中にH-1Bを申請した学生は皆、H-1Bの開始日である10月1日までOPTの期限が自動的に延長されるようになりました。OPT期間を自動的に延長するには移民局に申請書類を提出する必要はありませんが、OPTの有効期限内にH-1Bを申請した証拠として、受領通知書を学校のインターナショナル・アドバイザーに提示し、I-20にH-1Bの自動延長の旨を記載してもらいます。自動的に延長された期間は、H-1Bが却下、拒否、もしくは取り消された時点で終了します。
この他にもScience, Technology, Engineering, Mathematics (STEM) 専攻の学生に限り、OPTの期間をさらに17ヶ月間延長できるようになりました。これによりSTEM専攻の学生は合計29ヶ月までOPTを申請できるようになりました。したがって、本年度H-1Bを申請しなかったSTEM学生は、来年度もH-1Bを申請できるというわけです。17ヶ月の延長を申請する条件として(1)STEM分野で学士、修士、博士の学位を取得済みであること、(2)OPT就労資格で米国雇用主のもとで専門分野と関連した職務に従事していること、(3)雇用主はE-Verify 雇用資格確認システムに登録していることです。また、雇用主は学生の解雇や帰国を大学のインターナショナル・オフィスに報告する義務があります。
17ヶ月の延長申請に関しては、大学のインターナショナル・オフィスにSTEM学位の確認を行い、移民局にOPTの延長申請書類を提出します。現在のOPTが失効する前に延長申請を行えば、申請中はOPTが失効した後も、雇用カードが届くまで180日間は雇用を継続することができます。OPT期間中は名前変更、住所変更、雇用主変更、非雇用に関する情報をインターナショナル・オフィスに報告しなければなりません。また、OPTを17ヶ月延長した学生は6ヶ月毎にインターナショナル・オフィスに上記情報をアップデートしなければなりません。情報に変更がなければ変更なしの報告を行います。
注意すべき点は、12ヶ月のOPT期間中に雇用が90日以上中断すればOPTが失効してしまうことです。また、17ヶ月間の延長をした学生の場合は、合計29ヶ月のOPT期間中に雇用が120日以上中断すればOPTは失効してしまいます。したがって、OPTを継続するには雇用を維持することが大切です。
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