トランプ新政権による移民法改正の行方

2017年1月20日のトランプ新政権発足に伴い、上院司法委員のグラスリー上院議員とダービン上院議員により非移民就労ビザの法案が提出されると発表されました。この法案は主にH1BとLビザプログラムの規制強化を目的に2007年に提案されましたが、未だに可決されていません。H1BとLビザプログラムは、アメリカの高度技術者の不足を補強する意味で作られたビザですが、実際にはこのプログラムを悪用して、国外から安価な労働力を輸入してアメリカ人の雇用を奪っている企業があるとの批判が高まっていました。その為に、これらのビザプログラムの監督強化、賃金条件の改善、またアメリカ国内の労働者を保護することにより、このプログラムの健全性を回復しようという意図でこの法案が提出されました。

L1ビザの主な改正点は、(1) 最低賃金の設定、(2) 国土安全保障省による監査実施、(3) 関連会社間派遣に実態のない幽霊会社を使っていないことの確認、さらに (4) L1Bビザの資格条件である “specialized knowledge” の定義に変更を加えることにより派遣社員が確実に重要人物であることを保障する、といった点です。

H1Bビザに関しては、アメリカ人の雇用確保が第1優先事項である為、先ずは現在の永住権申請のように、外国人を雇用する前に、誠意をもってアメリカ人の雇用を検討しなければならないとしています。次に、アメリカ国内の労働力が不足している場合は、国外から労働力を輸入するのではなく、アメリカの大学で教育を受けた者を優先して採用しなければならないと提案しています。このような優先順位を設けることにより、アメリカ人とアメリカで卒業した非移民労働者両方の雇用保護を強化することができると説明しています。

さて、H1Bには4大卒用の6.5万件と米国の修士号以上の学位取得者用の追加2万件の計8.5万件の年間枠が設けられていますが、ここ数年間は申請者数が年間枠を大幅に上回っていた為に、H1Bの申請期間は、毎年受付開始の4月初週の7日間に限られていました。申請者は無作為の抽選にかけられ、当選した者だけ審査されました。昨年度で23万件以上の申請があり、当選確率はおよそ30%程にとどまっています。

この法案では、無作為の抽選によりH1B申請者を選ぶのではなく、H1Bに優先順位を設けてより優秀な者にビザを与えるように提案しています。優先順位システムでは、高学歴取得者 (修士号、博士号など) 、高収入所得者、高度技術保有者が優先されます。また、国外から外国人労働者を大量に短期的に受け入れる企業は、調査の対象となります。更に、社員が50名以上いる雇用主は、H1BやL1ビザ社員を半数以上雇用することを禁止されます。

政府の移民法委員会のセッションでは、この法案はH1B枠の60%以上を占めるインド系のIT派遣会社2社によるH1Bの悪用を是正するのが主な目的であることを明確にしています。この2社がインドから安価なコンピューター技師を次々と短期的に派遣し、アメリカ人技師の解雇に拍車をかけていることが問題視されています。一方、中小企業や新規起業の雇用主は、アメリカ人技術者やエンジニアが圧倒的に不足している為に、アメリカの大学から外国人を高額で採用したいが、H1B枠が足りない為に採用することができないと訴えています。また、高度な技術を保有するH1B社員の雇用は、他部門のアメリカ社員の雇用につながるが、逆に外国人を雇用する為の就労ビザを確保できなければ開発自体がなくなり、アメリカで教育を受けた人材や技術が国外に流出してしまう恐れがあるとも指摘しています。したがって、移民法改正を行うにあたり、新政府はH1BやLビザプログラムを悪用している企業を規制すると同時に、アメリカ人の雇用に貢献する企業がH1Bで優秀な人材が確保できるよう、うまくバランスを図らなければならないでしょう。もし本法案が可決すれば、アメリカに滞在する多くの日本人にも影響があるものだとおもわれますので、今後の成り行きを見守る必要があるでしょう。

高度技術者の永住権・短期就労ビザに関する法律改正

2016年11月18日に米国国土安全保障省は、高度技術者の永住権・短期就労ビザに関する特定法律項目の改正点を発表しました。この法律は2017年1月17日から適用となります。下記に主な改正点を説明します。

  • 雇用主移民スポンサー申請に伴う就労許可証(EAD)の発行

これは雇用主スポンサーの第1・第2・第3優先枠で永住権を申請するものが永住権申請中に短期就労ビザが失効して仕事が中断することがないように、もっと早めに就労許可証を申請できるように改正されたものです。

現存の規定では、永住権申請の第1段階のPERM Labor Certification と第2段階のI-140雇用主移民スポンサー申請時点では就労許可証を申請することができません。就労許可証は、永住権の最終段階申請時(I-485)に申請します。したがって、第1段階と第2段階の申請中に短期就労ビザの最長期限が切れた場合、その時点で就労が中断してしまう可能性があります。また、就労許可証を入手するまで、何らかの短期就労ビザ滞在資格を維持できなければ、途中で国外に出る必要もでてきます。

ただ、例外としてH1B保持者に限り、Labor Certificationが承認されて1年が経過している場合、もしくは、I-140雇用主移民スポンサー申請が承認されているが最終段階の滞在資格申請(I-485)まで待ち時間がある場合は、H1Bの最長期限6年目以降もH1Bを延長することができますが、その他のビザ保持者にはそのような便宜は設けられていません。

今回の法律改正は、このように永住権申請に伴う就労許可証を取得する前に短期就労ビザ滞在資格が切れて仕事が中断することがないように、もっと早い段階で就労許可証を申請できるように取り計らったものです。1年有効な就労許可証(EAD)を申請するためには、下記の条件を満たしていることが条件となります: (1) E3, H1B, H1B1, L1, O1のいずれかの短期就労ビザを保持している、もしくはその同伴家族として滞在している; (2) I-140雇用主移民スポンサー申請が承認されている; (3) 永住権申請の待ち時間があるためにI-485を未だ申請できない;(4) 短期就労ビザでの就労が継続できない“切迫した事情 (compelling circumstances)”がある。 尚、新しい就労許可書を申請するためには申請費用支払いのほかに指紋押捺義務が追加されます。

  • 短期就労ビザ保持者のGrace Period(猶予期間)

就労期間前後:現行の法律では短期就労ビザの中ではH1Bのみ、就労期間開始前および承認期間満了後に10日間のGrace Period(猶予期間)がそれぞれ設けられていますが、その他の短期就労ビザ保持者には承認・許可された就労期限の前にも後にも何らのGrace Periodは設けられていません。そのため、ビザの有効期限前にアメリカに入国することはできず、また就労承認期限が切れる前に出国の準備をしなければなりません。

しかし、今回の規定改正により、E1, E2, E3, L1, TNなどのビザ保持者にも就労許可期間前後に10日のGrace Periodが与えられます。従って、これらのビザ保持者も就労期間開始の10日前から米国に入国が可能となり、就労期間満了後の10日間のGrace Periodの間に帰国の準備をしたり、滞在期間の延長申請をしたり、またそのほかのビザへの切替申請を行うことができるようになりました。ただし、このGrace Periodの間は滞在は合法となりますが、仕事をすることはできません。

途中解雇の場合: 現行法では短期就労ビザ保持者が、就労承認期間満了前に雇用が終了した場合、その時点で滞在資格がなくなってしまいます。H1B 保持者も承認期限満了前に雇用が終了した場合は、10日間のGrace Periodは与えられません。そのため、雇用終了前に他の滞在資格への変更申請を提出するか、もしくは新雇用主が雇用主変更申請を移民局に提出していなければ、申請者は一旦国外に出なければなりませんでした。

しかし、今回の規定改正により、E1, E2, E3, H1B, H1B1, L1, O1, TNビザ保持者が就労許可期間中に雇用が終了した場合、雇用終了後Grace Periodが最長60日与えられます。ただし、移民局から認められた滞在期間の方が短い場合は、短い方の期間までの滞在が認められます。従って、雇用終了後すぐにはオーバーステイは始まらないので、Grace Periodが終わるまでに新しい雇用主を探し、アメリカ国内で雇用主変更申請を行うことが可能となります。

新政権下におけるDACAの先行き

2012年6月15日に、一定条件を満たす不法滞在の若者が、一時的に強制退去処分対象からはずされ、その間就労許可証を与えられるという暫定救済措置 (DACA)が発表された。この措置により、いままでにアメリカで育ち学業を修めた75万もの若者が一時的に滞在・就労資格を取得し、52.5万もの若者がDACA資格の延長を承認されている。この措置により、アメリカ国内の企業も、DACAにより就労資格を与えられた若者を数多く採用するようになった。

2014年11月20日には、不法入国した親もこの救済措置の対象となるように (DAPA)、米国に不法入国してから5年以上滞在し、犯罪歴がなく、その子供が米国市民権や合法滞在資格をもっていれば、一時的な合法的滞在資格を与えるという大統領令が発表された。2012年のDACAでは、2007年以前に16歳未満で米国に不法入国したものが対象であったが、2014年の大統領令では対象者の範囲が拡大され、16歳未満で米国に不法入国した犯罪歴のない子供で、2010年1月1日より継続して米国に滞在している15 歳以上の学生を対象としている。 ところが、この大統領令は越権であると共和党の猛反対にあい、発令の翌月には南部州を中心に26州が南部テキサス州の連邦地裁に提訴したために、2015年2月18日から開始する予定であった新DACAとDAPAの実施が一時的に差し止められた。この大統領令は、最高裁まで争われたが、2016年2月に最高裁のスカリア判事が急死したことから、最高裁は一人欠員で8人構成となってしまい、結局4対4の引き分けで、結論がでなかった。オバマ大統領は9人目の判事を任命しようとしたが、またもや共和党の反対に会い、新大統領の宣誓式がおわるまで先送りとなってしまった。

このような状況の中で大統領選が行われたが、共和党が擁立したドナルド・トランプの勝利により、DACAプログラムの存続が危ぶまれている。トランプ次期大統領は選挙公約でDACAの撤廃を掲げている。また、最高裁9人目の判事は、共和党よりの判事が任命される可能性が高まってきたため、新DACAとDAPAが承認される目処はほとんどなくなったといえる。既存のDACAプログラムに関しては、DACAプログラムを完全に撤廃するのか、新規申請受付のみ停止するのか、延長申請受付も停止するのか、既存のDACA保持者の資格も取消すのかなど、まだ具体的な方針は打ち出されていない。また、次期大統領就任後100日以内のトップ・プライオリティーとして、来年早々DACA撤廃に取り組むのか、それとも1.3ミリオン以上のDACA の若手人口を考慮して、何らかの妥協策を見出すのか、先行きが不透明である。

現時点では新規のDACA申請の審査は9ヶ月ほどかかっていることから、2017年1月20日に次期大統領が就任するまでに新規のDACAが承認される可能性はいたって低いが、延長申請のほうは比較的早く処理されているため、すぐに申請をすれば次期大統領就任までに承認される可能性が高い。しかしながら、DACAの審査が長引かないという保証はなく、また申請中のDACAもいつ取り消されるかわからない状況にあることから、申請費用ももどってこない可能性も秘めている。また、旅行許可証 (Advance Parole) を使って国外に出ているDACA保持者は、新大統領就任までにアメリカにもどってこないと、一旦DACAが廃止されてしまうと、アメリカにもどってこれなくなる可能性があるので注意が必要である。さらに、入国管理局は独自の判断で入国を拒否する権限をもっており、旅行許可証をもっていても入国が必ず保証されているわけではないため、DACA保持者は国外にでるのは極力避けたほうが賢明だといえる。

尚、新政権の不法滞在者に対する取締方針が厳しくなる可能性を考慮し、新規にDACAを申請する者は、DACAの申請を行うに伴い、指紋、犯罪歴、その他個人情報を政府に提供し、自ら不法滞在であることを表明するものであることを十分に認識する必要がある。政府は、詐欺や犯罪行為が判明しない限りは、DACA申請書類の情報をもとに将来退去処分にすることはないと表明はしているものの、その表明を裏付ける法律があるわけではなく、表明はいつでも撤回される可能性がある。DACAはあくまで一時的な救済措置に過ぎないため、政府に開示した個人情報が今後どのように扱われるか、何らの保証もない。すでにDACAを与えられているものは、個人情報を政府に開示済であるため、DACAの延長申請をすることにより、自らの立場をさらに悪化する可能性は低いとおもわれるが、新規申請者は、まだ方針の固まらない新政権下において、個人にとって不利な情報を開示するのは、かなり慎重に行う必要があるとおもわれる。また、雇用主責任として、DACAの就労許可証で採用している社員に対しては、今後の新政権の方針を見ながら、適切な対応をとることが重要であると思われる。

ビザ更新電子システム (EVUS)

米国国務省は米国国土安全保障省とともに、特定国の旅券保持者で、アメリカの特定非移民ビザを保持する者に対し、ビザ発行後も米国国土安全保障省に個人情報を提供するように義務づけるビザ更新電子システム (EVUS) を制定しました。この制度は2016年11月29日より効力を発しますが、初回は中国旅券保持者で、出入国回数が無期限のB1 (短期商用ビザ)、B2 (観光ビザ)、B1/B2ビザをもつ者が対象となります。中国旅券保持者は、2014年に米中間で合意された双方のビザの有効期限延長に基づき、B1, B2, B1/B2ビザの有効期限が1年から10年に延長されました。EVUSが施行されれば、中国旅券保持者は、ビザ発行後にオンラインで個人情報を登録する義務が生じます。この登録を怠ると、ビザが自動的に暫定的取消扱いとされるため、アメリカに入国はできなくなります。暫定的に取り消されたビザは、オンラインにて個人情報を登録することにより、再び有効となります。香港、マカオ、台湾のパスポートを保有する者はこの制度の対象とはなりません。

現行では、ビザ免除プログラム (ESTA) に参加する38カ国の国籍保持者がビザ免除プログラムを利用して短期商用目的もしくは観光目的で渡米する場合、事前にオンラインシステムで個人情報を登録する必要があり、2年毎に情報を更新しなければなりません。ESTAのオンライン登録をすることにより、旅行者はビザなしで、アメリカへの入国がスムーズに運ぶように取り計られています。中国はESTAの参加国ではないため、短期商用や観光目的で渡米する場合、事前にB1, B2, B1/B2ビザプログラムを申請しなければなりません。このビザ更新電子システム (EVUS) の導入は、中国旅券保持者が渡米前に個人情報をオンラインで登録することにより米国への入国手続きを円滑にし、また、2年毎に個人情報を更新することにより、B1, B2, B1/B2ビザ10年プログラムの安全性を高めることを目的としています。オンライン登録費用は$8で、登録は2年間有効です。このEVUS制度の対象となる旅行者は3.6ミリオンにも及ぶと予想されていますが、将来は中国以外の国の旅券保持者、またB1/B2以外の非移民ビザ・カテゴリーにも適用される可能性があります。米国税関国境警備局へは、週7日24時間、電話かイーメールにて英語と中国語の両カ国語で問い合わせることができます。EVUSの最新情報については米国税関国境警備局のウエブサイトwww.cbp.gov/EVUSを参照ください。

DV-2018 抽選による永住権 

2018年度の永住権抽選(DV-2018)の受付が東部時間2016年10月4日(火)正午12時にはじまり、2016年11月7日(月)正午に終了します。抽選による永住権とは、アメリカ合衆国を構成する人種の中で、移民比率の比較的低い国からの移民の数を増やそうとする目的で、年に一回国務省によって行われる移民多様化のことです。申請は無料、オンラインで申請を行ない、抽選者はコンピューターにて無作為に選ばれます。対象となるのはアフリカ、アジア、ヨーロッパ、北米、南米とオセアニアなど6つの地域から過去5年間において、移民ビザの発給少ない国で出生した人で、抽選で年間合計5万件の移民ビザが割り当てられます。日本で出生した人も抽選の対象となりますが、 過去5年間に5万人以上の移民を米国に送り出した下記の国の出身者は対象にはなりません: バングラディッシュ、ブラジル、カナダ、中国(本土生まれ)、コロンビア、ドミニカ共和国、エルサルバドル、ハイチ、インド、 ジャマイカ、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、ペルー、フィリピン、韓国、イギリス(北アイルランドを除く)とその領土、ベトナム。香港、マカオ、台湾出生者は対象となります。本人が対象国で出生していなくとも、配偶者が対象国で出生していれば、その配偶者の出生国で申請することも可能です。また、対象とならない国で出生しても、本人の出生国が両親の出生国でなかったり、あるいは本人出生時にいずれの親も当該国の合法的居住民でなかった場合、抽選対象国で出生した親がいれば、その親の国の枠で申請することもできいます。一人一回だけの抽選ですが、本人の申請とともに配偶者と21歳未満のお子様も一緒に申請することができます。一人につき2回以上申請をすると、すべての申請が無効となります。

申請方法は、オンラインリンクhttp://www.dvlottery.state.gov/に行き、申請者の氏名、生年月日、出生地、出生国、居住国、住所、イーメールアドレス、電話番号、学歴、婚姻関係、配偶者情報、子供の情報など基本的な個人情報を入力します。デジタルも写真も添付し、オンラインで提出します。提出がおわると、名前と固有の確認番号が明記されている確認画面が表示されます。抽選状況については、2017年5月2日から2018年9月30日まで国務省のサイトwww.dvlottery.state.govで確認することができます。また、ビザ手続きのインストラクションや面接日時もEntrant Status Check上で通知されます。もし当選していれば、当選確認画面にいき、永住権申請方法についての指示に従い、申請費用支払いや必要書類など準備にとりかかります。
抽選による永住権を申請するには、まず申請資格を満たさなければなりません。まず、申請者は高校卒業あるいは同等の教育を修了している必要があり、小・中・高校での12年間の公認の教育課程を修了したことを証明できること、または、 少なくとも2年間の研修か実務経験を必要とする職業(米国労働省の定める基準に準ずる)に過去5年以内に2年以上従事していことが条件となります。米国労働省の職業基準に関してはO*NET OnLine (http://www.onetonline.org/)で確認できます。さらに、申請者は犯罪暦の有無やテロ国支援国家の出身であるかなど、米国移民法の要件を満たしているか審査されます。

永住権の資格条件を満たさない応募者の数も考慮して、当選者は申請枠よりもかなり多めに選ばれますので、当選しても必ずしも皆が皆申請を行なえるわけではありません。受領番号の若い順に申請を行ないますが、当選者は自分の順番がまわってくるまでは永住権の申請書類を提出できません。2018年の9月末までに順番が回ってこなかった場合、もしくはその年の永住権発給枠が達成してしまったら、当選者の永住権申請の受付は終了します。したがって、当選したらすぐにケース番号を確認し、順番が回ってきたら、速やかに申請を行うことが大切です。もし順番がまわってくる前に永住権受付が終了した場合、翌年度の抽選に再度申し込むこともできます。

雇用主スポンサー申請の効率化

雇用主スポンサーのビザ申請は、申請者に関する個人情報とポジション情報、さらに雇用主の会社詳細情報を提出します。これには例外があり、Eビザの場合は国外の米国大使館か米国領事館で初回のEビザ会社登録がすんでいれば、次回からの申請は会社審査は簡素化され、個人の審査に重点がおかれます。Lビザの場合は、移民局への個別申請は毎回同じ会社情報も提出しなければなりませんが、Lブランケット(会社一括)申請であれば、最初に関連会社のリストが承認されていれば、次回からの申請者の雇用主審査は簡素化され、個人の審査に重点がおかれます。EビザやLブランケット以外の雇用主ビザスポンサーの就労ビザ申請では、各申請者の個人資格、当該ポジション、職務条件に関する情報を提出する以外にも、複数の申請を行う雇用主は毎回同じ会社情報を提出し、毎回同じ会社情報が個別に審査されることになります。また、審査官が追加証拠の要請をする際にも、別の申請者のときに既に提出した同じ内容の追加会社情報を再度提出するよう要請されることが多々あります。したがって、現状の審査方法は、書類を提出する雇用主にとっても、審査を行う移民局にとっても、重複した作業が大変多く、非効率的な手順となっています。

このように毎回重複した審査を避け、審査の効率化を図るために、2015年に “21世紀に向けた移民法の近代化と合理化”レポートの一環として、”Known Employer Pilot”プログラムが大統領に提出されました。このパイロットプログラムは、移民局が保管する雇用主の提出書類量の軽減、個別申請者の審査基準の一貫性、移民局内部の審査の効率化および合理化、国務省や税関国境警備局の連携強化による米国大使館や入国時における審査の効率向上を目的としています。このパイロットプログラムは国籍を問わず、申請者には皆平等に適用されます。移民局は各業界から雇用主スポンサービザを頻繁に利用している大手雇用主9社を対象に1年間のテスト期間を設けていますが、今年の3月から雇用主5社がこのプログラムに参加しています。今後、参加企業の数が増える可能性もあります。移民局はこのテスト期間内に様々な情報を収集し、このパイロットプログラムの効果を検討することになります。対象となるビザ種類は、永住権申請では第1優先枠の国際役員・管理職と卓越した教授・研究員の2つのカテゴリーです。非移民短期就労ビザではH-1B、L-1、TNなどのビザカテゴリーが対象となります。

このパイロットプログラムでは、雇用主はオンラインの雇用主ドキュメント・ライブラリーにアカウントを作り、雇用主の事業、体制、財務状況に関する書類をアップロードします。雇用主が特定ビザのスポンサーとなる資格を満たしているか、移民局に事前に審査してもらうよう申請書類を提出します。雇用主の資格が承認されれば、承認後に雇用主情報に変更があったり審査自体に問題がない限りは、次回からは雇用主追加情報を提出する必要はなくなり、次回からは個人とポジションに関する情報を提出するのみになります。このプログラムにより、移民局の審査時間が大幅に短縮化されると予想されています。このオンラインの雇用主情報データバンクは米国大使館や米国領事館を管轄する国務省と入国を管理する税関国境警備局とに共有されるため、米国大使館でのビザ面接や入国審査の効率も改善されるのではないかと思われます。

このプログラムのテスト期間終了後に、プログラムの分析情報が公開されます。その結果、このプログラムを正式に施行するか、判断されることになります。

雇用主変更と滞在資格の維持

現在アメリカの短期就労ビザで就労しているものが雇用主の変更をする場合、アメリカにいながら雇用主変更申請を行うこともできますが、その為にはアメリカでの滞在資格を維持していたことを証明する必要があります。アメリカでの滞在資格を違反した場合は、日本の米国大使館か米国領事館で申請することになります。

H-1B保持者が米国内で雇用主変更を行うためには、新雇用主がH1B申請を完了するまで、前雇用主を離れることはできません。H1Bの承認期間満了まで勤務した場合、期限失効日から、10日間の猶予期間があたえられますが、H-1B雇用が期限満了前に終了した場合は猶予期間はあたえられないため、翌日から滞在資格を失います。米国内で雇用主変更申請を行うためには、前雇用主との雇用が終了する前に新雇用主が移民局にH1B書類を提出しなければなりません。申請時にまだ雇用が続いていた証拠として、H1B申請書類とともに直近の給与明細のコピーを提出します。ここで注意する点ですが、提出した給与明細の額が前雇用主が移民局に申請した給与額を下回っていないことも確認したほうがよいでしょう。仮に新規雇用主の申請であっても、前雇用主の給与額がH1B賃金を下回っていることが判明すれば、前雇用主のもとに監査がはいらないという保証はありません。また、H-1BにはPortability の適用があるため、前雇用主とのH-1B雇用関係終了前に新雇用主がH-1Bを移民局に提出すれば、承認を待たず翌日から転職先で就労を開始することができます。H1Bが承認されるまで240日間はPortabilityの適用で就労を続けることができますが、240日以内に承認がこない場合は、一旦就労を停止しなければならないので、注意が必要です。

LビザやEビザ保持者が米国内で雇用主変更を行う場合は、前雇用主との雇用が終了する前に新雇用主が移民局にEもしくはH1Bの申請を行うことができます。H1Bは今年の申請はすでに締め切ったので、大学など年間枠免除団体でない限りは、来年の4月まで申請できません。新雇用主が移民局にEやH1Bでの雇用変更を申請する場合は、申請時に前雇用主との雇用関係が続いていた証拠を提出しなければなりません。ただし、EからH1Bへの変更申請やEからEへの雇用主変更の場合はPortabilityは適用されないため、新たなEやH1Bが承認されるまで、転職先での就労を始めることができません。新雇用主のH1BやEの滞在資格が承認されれば、承認通知書についてくるI-94の有効期限までアメリカ国内で就労をつづけることができますが、一旦国外にでれば、再入国するために日本の米国大使館か米国領事館でビザスタンプの申請を行う必要があります。ここで注意すべき点ですが、Eビザは各国間で取決められた条約ビザであるため、H1BやLとは異なり、ビザ面接時に米国大使館や米国領事館で新たにEビザの審査をされます。移民局管轄のH1BやLビザは、移民局の承認通知書があれば米国大使館や領事館でのビザ面接は簡単な質問でおわりますが、国務省管轄のEビザは、仮に移民局発行の承認通知書があっても、米国大使館か米国領事館は国務省の基準に則って新たにEビザ資格の審査を行います。

前雇用主との雇用関係終了後に新規雇用主が見つかった場合は、一旦国外にでなければなりません。移民法上は職場に出社しなくなった時点で雇用終了とみなされるので、出社しなくなった時点でオーバーステイがはじまります。オーバーステイや滞在資格違反が180日を越えると、3年間は米国に入国禁止となるので注意が必要です。オーバーステイや滞在資格違反が365日を超えると、米国には10年間は入国禁止となるので要注意です。オーバーステイをすると、ほとんどの場合米国内にて滞在資格の変更申請を行うことはできませんが、オーバーステイが180日を越えなければ、米国外でビザを申請することはできます。ただし、オーバーステイがあれば将来ESTAの申請ができなくなるので注意が必要です。オーバーステイへの見方が厳しくなっているため、滞在資格を失う前に速やかに国外に出たほうがよいでしょう。

飲酒運転とビザの取消

2015年11月に国務省は、米国の非移民ビザの発行をうけたものが、ビザ発行後に飲酒運転 (DUI=driving under the influence) で逮捕された場合、各国の米国大使館・領事館に対しビザを取り消すよう指示をだしました。ビザとはパスポートに貼られるビザ・スタンプのことで、米国に入国するために必要なものです。通常米国外にある在外公館には米国内にいるもののビザスタンプを取り消す権限はありませんが、米国政府は飲酒運転を大変問題視しており、特別に例外措置を設けたものとおもわれます。

飲酒運転で逮捕された場合、初犯であれば、過去の逮捕歴、違法物所持、第3者に対する人身障害、など重度の追加違反行為がない限りは、ほとんどの州では軽犯罪の判決がいい渡されるようです。軽犯罪だと、判決文を全てまっとうすれば、基本的には滞在資格に影響したり、将来のビザ申請を妨げるものではありません。

しかしながら、飲酒運転逮捕歴がある場合は、米国大使館や米国領事館でのビザ申請時に裁判記録を一式提出し、FBIのバックグランドチェックをされるので、ビザ申請は通常よりも長くかかることがあります。また、在外公館は、いままで過去5年以内に飲酒運転の逮捕歴がある人、もしくは過去10年間に2回以上飲酒運転の逮捕歴がある人、またアルコール依存症だと思われる短期ビザ申請者に対しては、大使館指定医師からの健康診断書の取得を要請することがあります。診断の結果、アルコール依存症による精神障害があり、かつ過去の飲酒経歴から判断して、今後自分自身や第3者の安全もしくは所有物に対して危害を加える可能性があるなどのビザ発行拒否理由に該当しないことを確認してからビザを発行しています。

ビザ申請時には飲酒運転逮捕歴がなく、ビザ発行後、米国に入国してから飲酒運転で逮捕された場合、いままでは一旦発行されたビザが取り消されることはありませんでした。この場合、次回のビザ更新申請時に逮捕記録の表明を行えばよいことになっていました。ところが、今回の方針で、ビザ発行後に飲酒運転で逮捕された人も、一旦ビザを取り消され、申請書類に飲酒運転逮捕に関する情報を開示して、新たにビザを申請しなおす必要がでてきました。ビザを取り消されるのに有罪判決は必要ではなく、5年以内にDUIの逮捕歴があればこの対象になります。

ビザの取り消しに至る手順としては、飲酒運転逮捕の際、指紋押捺により国務省に逮捕の連絡がはいり、これを受けて国務省は在外公館に連絡をし、米国大使館や米国領事館はこれに基づいてビザ取消通知を発行します。ただし、ビザの取消は国外退去処分ではないため、すでにアメリカ国内にいる人の滞在資格(I-94)が抹消されるものではありません。したがって、国外に出ない限り、アメリカ国内での滞在はそのまま有効です。しかし、ビザが取り消された後に国外に出た場合、再び米国に入国するのに有効なビザが必要になるので、在外の米国大使館か米国領事館にビザ面接予約をいれ、ビザ申請書類にDUI逮捕歴を開示して新たなビザの申請を行います。飲酒の程度によっては、さらに医師の診断書を取得するようにいわれることもあります。その結果、自身や社会に脅威や危害を加えるような障害がない、もしくはアルコール依存症ではないと判断されれば、ビザは発行されます。

なお、国外に出ている間にビザが取り消された場合、米国に入国できなくなる可能性があるので、飲酒運転の逮捕歴のある人は、米国を出国する前に人事に連絡をとり、国外でのビザの再申請に関して事前に準備する必要があるでしょう。

H1B抽選とその後の対応

2016年4月7日に2016年度のH1Bビザ申請の受付が終了しました。H1Bには一般枠として6万5千枠と米国の修士・博士号取得者用の2万枠の計8万5千枠が設けられていますが、本年度は初週に23万6千人の申請がありました。これは昨年度の申請者数とほぼ同じで、無作為の抽選がおこなわれ、およそ30%弱ほどの申請者が選ばれました。プレミアムの特急申請の審査は5月中旬に開始しているため、現時点で受領通知がきていなければ、当選の可能性はほぼないといえるでしょう。普通申請をした人は、5月から10月までに当選の結果がわかります。当選した人には受領通知書が送られ、落選した人には申請書類と申請費用がそのまま返却されます。H1Bの抽選に当選した人は書類の審査にはいり、申請が承認されれば10月1日の就労開始となります。では、審査期間中はどのような対応をしたらよいのでしょうか?

OPT自動延長.F1学生の場合、H1Bに当選したら、受領通知書を大学のインターナショナル・オフィスにみせれば、10月前にOPTが失効しても、OPTの期間を9月30日まで自動的に延長してもらうことができます。OPTの自動延長についてI-20に明記されますが、OPTの就労カードを移民局に延長申請するものではないので、自動延長期間中は国外への旅行は極力さけたほうがよいでしょう。OPT期間中に90日以上非雇用状態が続くとOPTが失効するので注意が必要です。

STEM/OPT延長.H1Bが却下された場合は、その時点で自動延長されたOPTも失効します。ただし、STEM(理数系)に該当する専攻分野の学生であれば、OPTをさらに24ヶ月延長することができます。ただし、雇用主がE Verifyに加入することが条件です。さらに5月に施行された新規定により、OPTを24ヶ月間延長するには、雇用主はこの期間の研修目的を明確にし、研修計画書を作成することが義務づけられました。STEM学生はOPTを合計で36ヶ月申請できるので、この間最多3回までH1Bを申請することもでき、またこの間に永住権を申請することも検討できます。追加24ヶ月のSTEM-OPT期間は60日以上非雇用状態が続くとOPTが失効するので注意が必要です。

OPT猶予期間.H1B申請時にOPT期間がすでにきれており、OPTの猶予期間(Grace Period)中にH1Bを申請した人は、H1B開始の10月1日までの期間は米国内に滞在することはできますが、就労することはできません。その間一旦米国を出国したら、F1/OPTの資格では入国できなくなりますので、要注意です。

枠免除カテゴリー. 非営利団体の大学機関、非営利団体の大学機関と連携プログラムがある機関(たとえば、大学からインターン生をうけいれている病院など)、もしくは政府や民間の非営利のリサーチ団体などは、H1Bの年間枠の制限をうけませんので、年中いつでもH1Bを申請することができます。また、H1Bはフルタイムでもパートタイムでも申請できます。枠免除の雇用主がH1Bを申請すれば、枠免除の雇用主のもとで就労が続く限り、枠該当の雇用主も第2雇用主としてH1Bを申請することができます。ただし、この場合、枠免除の雇用主との雇用関係が終了すれば、枠該当の雇用主での雇用も無効となります。枠該当の雇用主が単独でH1Bをスポンサーするためには、新年度枠で新たにH1Bを申請しなければなりません。

H1B落選.抽選に漏れてもOPT就労カードがまだ有効であれば、その有効期限まで米国内で就労することができます。その後の選択肢としては、OPTの猶予期間失効前に国外にでるか、もしくは米国内でその他の滞在資格へ変更するかになります。例えば、学校の他のプログラムに再入学してF1学生滞在資格を延長する、B2観光ビザ滞在資格へ変更申請して、その間引越し手続きなどで数ヶ月間米国に滞在する、もしくは一旦日本にもどりESTAで再入国するなど、考えられます。もし、専門職歴のある人であれば、Eビザを検討することもできるでしょう。さらに、米国外の関連会社で1年勤務をして、1年後に関連会社間転勤用のLビザを申請することも検討できるでしょう。研修目的であれば、米国外の大学をでて1年間の関連経験があれば、J1研修ビザを申請することもできます。米国外の大学をでていなければ、米国外で5年間の関連職務経験が条件となります。また、専門とまったく関係のない分野での研修であれば、H3研修ビザを検討することもできるでしょう。ただし、H3はJ1とはことなり、教室内での研修が主体となるため、実地研修は最小限にとどめなければなりません。その他にも、カナダ・メキシコ人であればTNビザ、オーストラリア人であれば、E3ビザでの採用も可能です。また、同じH1Bでもチリ・シンガポール人には別枠が設けられているので、これらの国からの採用も可能です。

 

執筆:大蔵昌枝弁護士, フィッシャー・ブロイルズ法律事務所

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移民法改正大統領令裁判

2016年4月18日に米国連邦最高裁は、現在一時的に施行を差止されている移民法改正に関する大統領令の一部の合法性に関し、テキサス州を初めとする26州と米国連邦政府の間で口頭弁論が展開された。問題となっているのは、2014年11月に発表された大統領令で、現行の不法滞在者に与えられている救済措置(DACA)の適用範囲を拡張し、より多くの不法移民に対して救済措置をとるという新DACA措置である。この大統領令により、米国に5年以上滞在している犯罪歴のない者で、子供の時に不法入国した者は短期的な滞在資格を認められる。2012年のDACA案では、2007年以前に16歳未満の時に米国に不法入国した者が対象であったが、今回の大統領令では対象者の範囲が拡大され、2010年までに入国した者が含まれる。さらに、家族の離散を極力防ぐために米国市民権や永住権保持者の親(DAPA)にも救済措置を与える。これにより米国内に滞在するおよそ1100万もの不法移民のおよそ半数が救済措置の対象になるとみられていた。ところが、発令翌月には保守的な南部州を中心に26州が、オバマ大統領の発令は越権であるとして南部テキサス州の連邦地裁に提訴した。その結果、2月18日から開始する予定であった新DACAとDAPAの申し込み受け付けが一時的に差し止められることになった。

これに対し、連邦政府は連邦最高裁に上訴し、今回の口頭弁論に至った。連邦政府側はテキサス州政府には当事者としての適正資格(standing)を満たしていないと訴えているのに対し、テキサス州政府側は大統領にはこのような法律を独自に決定する権限がないと反論している。テキサス州政府はより多くの不法移民に運転免許を与えることで州政府の経済的負担が増大するので、当事者として利害関係があると主張しているが、就労許可証の発行によりこれら不法移民がもたらす税収入やその他経済効果については触れていない。

大統領の権限については、ケネディー判事はオバマ政権の今回の方針は越権であるとコメントしているが、退去処分対象者の優先順位を決めるのは、今までの歴史からみても連邦政府の裁量内であるとテキサス州側も認めている。つまり、公共・国家・国境の安全を重視し、重犯罪者の退去を優先するという方針を打ち出すこと自体に意義をとなえているわけではない。しかし、米国に対して無害な犯罪歴のない不法移民よりも重大犯罪者の退去を優先すべきというオバマ政権の方針に対し、不法移民の退去を優先視しないことで州政府の財政負担が増加するような方針を施行すべきでないとテキサス州政府側は主張している。それに対しソトマイヤ判事は、好むと好まざるとにかかわらず、11ミリオンもの不法移民の存在自体が重度の経済的影響力をもっていることは否めないとコメントしている。今回のテキサス州の主張を容認してしまえば、今後、連邦政府がその権限内にて方針を打ち出すたびに、各州政府が”同意できない”という理由で、ありとあらゆる方針に対して訴訟問題が持ち上がる可能性がでてくる。その都度、訴訟には多大の税金を使うことになってしまう。

保守派のスカリア判事が逝去したことで、9人目の判事が任命されるまで連邦最高裁8人の判事は保守派とリベラル派の半々に分かれる可能性がある。法廷内でもDACAに対する見解が分かれているようにみうけられるが、6月に発表される裁判判決が5万人もの人々の人生を左右することになるであろう。

 

執筆:大蔵昌枝弁護士, フィッシャー・ブロイルズ法律事務所

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